彼らからプレゼント7題
1.銀のペンダント(済) |
2.キャンディひと粒(済) |
3.お祝いのキス(済) |
4.映画のチケット(二枚)(済) |
5.初心者向け料理本(済) |
6.とっておきの景色(済) |
7.おめでとうの言葉だけ(済) |
お題配布元:「確かに恋だった」 |
※各お題によって最強の相手が違います。
プレゼントの送り主は()で表記。
基本的に×というより+です。
1.銀のペンダント |
(ブギーポップ) |
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(モータル・ジム) |
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「嫌いじゃない」は「好き」と同意語。そんな偏屈なフォルテッシモが好き、だ(妄想)。あ、別にジムが好きとかそういう意味ではありません(キッパリ)←酷っ 飴の味はピーチミルクでもピーチソーダでもなんでもいいです。ピーチであれば! フォルテッシモが飴渡されて顔を歪めたのは飴がどうとかじゃなくてエンブリオにからかわれたからです。わかりにくくてすみません。ジム視点なんでエンブリオの声は聞こえません。エンブリオが何言ったかは各人の妄想で補ってください☆ 私は特に何も考えてません(ぉぃ)。 フォルテッシモも人間だから極偶に鬱というか、気分が沈むこともあるかな、と。ジムは一応気を許されてるポジションにいる、ということでその様子を横で見てます。絶対服従誓ったし多少気を許されるってのもいいんじゃないでしょうか羨ましい奴め! まぁ、普段空気扱いされてる可能性もあるけどネ!(酷) |
(ザ・スライダー) |
ずっと遠くの光を見続けて歩いてきたが、ふと、視線が足元に落ちた。それまで闇に包まれていた地面が、自分の足元だけ僅かな明かりを伴って輪郭を描いていることに気がついた。瓦礫のようなものが散らばった、灰色の荒廃した世界に自分は立っている。 |
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(スクイーズ) |
任務を終えて街をぶらぶらしているフォルテッシモの前に、そいつがひょいと現れた。 「どうも。お疲れ様です、フォルテッシモ」 「スクイーズか。何のようだ?」 「いや、用というほどのことはありません。私も営業の帰りでしてね。あなたの姿が見えたもので」 気軽に答えると、フォルテッシモは鼻を鳴らした。何やら不機嫌な様子で彼はスクイーズを上目遣いで見つめる。 恐らくまた彼の意に沿わない任務だったのだろう。 「また人の散歩中に任務でも持ってきたなら戦ってやろうと思ったんだがな」 「街中でそんな物騒な事を言わないでください。コレを渡そうと思っただけですよ」 と、スクイーズはポケットから薄い紙を2枚差し出した。 フォルテッシモは訝しげにそれを受け取る。 「映画のチケット・・・? どういうつもりだ?」 「貰い物ですよ。“表の仕事”の知り合いから沢山貰いましてね。事務所中に配って、それが最後なんですよ。あなたが好きそうな映画だと思ったものですから。誰かと行くなり、まぁ必要ないようなら捨ててくださってもかまいません」 フォルテッシモは受け取った2枚のチケットをしばらく見つめていた。 ただ、その顔から剣呑としたものが消えたことを感じて、スクイーズは胸を撫で下ろす。 実際、さっきまで不機嫌さを隠しもしないフォルテッシモに、正直声を掛けるタイミングをしくじったと思っていたのだ。 フォルテッシモは突然にやりと笑うと、スクイーズを見上げた。 「営業帰り、とかいったな?」 「ええ。と、言ってもまだ事務所での仕事がいろいろ残ってるんです。これでも忙しい身なので、」 「これからこいつを見に行くぞ。付き合えスクイーズ」 スクイーズの言葉を無視して、フォルテッシモは傍若無人に言い放った。 「え? いや、私はこれから・・・」 「俺の誘いを断るのか? ん?」 フォルテッシモは眉毛をちょい、と上げて驚いた表情を作ってみせた。 いたずらっぽく上目遣いで見つめると、スクイーズは「降参」を示すように両手を軽く挙げて苦笑した。 「わかりました。お供させていただきますよ」 フォルテッシモは満足そうに頷くと、スクイーズの前をさっさと歩き出した。 (あれとあれは明日に回して、ああ、事務所に電話もしなくちゃいけないな) フォルテッシモの背中を追いながら、スクイーズはまるっきり普通の勤め人のように仕事のことをあれこれと考えていた。 |
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予想外のスクイーズ登場(そんなんばっかり)。映画のチケットなんて代物を持ってきそうな人が思いつきませんでした。ありがとうスクイーズ(^ ^) なんか発言が「エンブリオ」の後みたいだけど、時系列は深く考えてません(ぉぃ)。 そしてこんなところを蝉ヶ沢卓を知っている人が見たら勘違いされること請け合い。 だっておネエで通してるんですもんね! 普段おネエ言葉の男が少年と。そんな噂が耳に入ったらフォルテッシモはスクイーズを仕留めにいくと思います(・・・)。 補足として、えーっとスクイーズが「営業」とかいってますけど、デザイナーの仕事の都合で外に出てただけです。わざわざ書くこともないかと思ったんですけど、ただのサラリーマンみたいな感じになっちゃったので。 スクイーズがデザイナーって結構重要なとこですよね。 後、二人が見に行った映画については考えてません(笑)。うーん、フォルテッシモが好きな映画ってなんだろう。今流行りのレッドクリフ(三国志とか好きそう)とか、古代ギリシャ・ローマ題材のトロイとか300とかそういう系ですかね。 あ、本格ミステリーとかも好きかも! 推理好きかもしれない。 |
(ユージン) |
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(オキシジェン) |
デパートの地下でいつものように任務の通達を受けて、二言三言交わしたところでフォルテッシモはその場を去ろうと男に背を向けて―――、 そこで手首を不意に掴まれた。 「っ。なんだ、いきなり」 彼にしては珍しく、やや動揺して上擦った声を出す。 しかし、男―――オキシジェン―――は彼の言葉には答えず、じっとフォルテッシモを見た。 長い前髪の間から見える瞳に、どこかいつもと違うものを見て取ってフォルテッシモは僅かに首を傾げた。 ―――遠くを見る眼差しがいつもより柔らかくて、まるで、 そこまで考えた時、唐突に掴まれた手が引かれた。僅かにバランスを崩すが、すぐに体勢を整える。 オキシジェンが彼の手を掴んだまま歩きだしたのだ。 「おいっ、どういうつもりだ!?」 フォルテッシモの怒声にも相手は止まる気配を見せずに、掴んだ手もそのままにすたすたと進んでいく。 腕を振り払うのは容易いが、何故かそうすることが躊躇われてフォルテッシモは舌打ちした。 オキシジェンは苛立ちを隠さないフォルテッシモにちらりと視線を向け、相変わらず覇気に欠ける声で、 「・・・・・・見せたい、ものがある・・・・・・」 ぼそぼそと呟いた。 フォルテッシモはまだ憮然とした面持ちだったが、大人しくオキシジェンについて行いった。 のんびりともいえるペースで延々と階段を上って行くのにはいささか呆れた。 エレベーターもエスカレーターも完備しているデパートの階段を上る変わり者は二人の他にはいなかった。 そしてそのままの歩みで8階建てのビルの半ばまで来たときにはうんざりした。 エレベーターでも使えばいいのに、と思ってすぐにそれは思い直した。こんな風に手を掴まれたまま人がいる場所に行くというのは、普段から傍若無人で人目など気にしないフォルテッシモでも辟易する。 最上階を超えて、屋上の入り口の前まで来て、オキシジェンは漸く歩みを止めた。 屋上への扉には「立ち入り禁止」という札がかけてある。しかしオキシジェンは躊躇いなくドアノブに手を伸ばした。ガチャリ、と硬質な音を立ててごく自然にドアが開いた。何かの能力で鍵を破壊したのではなく、最初から鍵がかかっていなかったのだ。 フォルテッシモは僅かに眉を寄せた。男の動きが自然すぎて、逆に不自然だったのだ。まるで鍵がかかっていないことを最初から知っていたような動きだ。 しかしフォルテッシモの脳裏に浮かんだ疑問は長くは続かなかった。 「・・・・・・あ」 彼は開け放たれたドアの向こうに広がる景色に息を呑んだ。 空が、紫に染まっていた。正確に言うならば、青とピンクのグラデーションで飾られていた。ただ中間の紫が鮮烈な印象を与えたのだ。沈む夕日の周りはその光で空の色が一層薄く白けて、遠くの山々に紫の影がかかっている。僅かに星の瞬きが濃い空から覗いていた。地に面した家々には既に夜の帳が下り、黒く埋め尽くされたそこに人の温かさを感じさせる明かりが灯っている。 体が痺れるような衝撃だった。 こんなに美しい紫は見たことがない、と思った。 呆然と目の前に広がる景色を見つめるフォルテッシモの横で、僅かに空気が揺れた。 オキシジェンは夕暮れを見ているのか、それとも違う何かを見ているのか遠い目をして笑っていた。口の端をほんの僅かだけ上げた、微笑とも呼べないような笑い方だったが、普段の彼を知っている者からすれば、それは確かに笑顔だった。 オキシジェンは前だけを見つめている。そしていつもと変わらぬ抑揚に欠ける声で言った。 「・・・・・・君の、色だ・・・・・・」 美しい、空だと思った。だからこそ、 「・・・・・・っ」 フォルテッシモは言葉に詰った。声が喉の奥から出てこない。詰ることも笑うこともできずに唇を噛んだ。 頬が紅潮するのを感じて、その事実に尚更恥ずかしくなった。 「・・・・・・この空を、見せたかった・・・・・・」 横に立つこの男が、今、自分の事を見ていようものなら反発できたのに。彼は相変わらず眼前の空をじっと見つめている。もどかしいさと安堵がない交ぜになった感情が湧いて、フォルテッシモはどうしていいかわからなくなった。 と、それまで手首を掴んでいたオキシジェンの手が離れて、フォルテッシモの手を握った。 フォルテッシモは反射的にオキシジェンを見上げた。いつの間にかオキシジェンが自分を見つめている。 柔らかい眼差しが近づいて――― 空の藍が濃くなっていく。夕暮れが、終わる。 |
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ロマンチックなオキシジェン。誰だコレw 二人ともキャラ変わってるな。フォルテッシモがオトメンになっててスミマセン。 空の描写をもっとキレイな感じが伝わるようにしたかったんですが、駄目でした・・・・・・。紫色の空って明け方のほうが見えることがあるらしんですが、これは夕方です。すいが以前見た紫の空も夕暮れ時でした。INDEXの画像の空です。実際は紫の色がもっとキレイで、ビックリしたのを覚えてます。すごく綺麗な紫でした。 この話はオキシジェンの「君の〜」のところを言わせたかっただけの話です(ぶっちゃけた)。しかし予想外に最後がラブラブ(死)。 |
(エンブリオ) |
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エンブリオ独白。短い。 ちょっとわかりにくいかも。 一応、カーメンを見つけたフォルテッシモが“突破”した直後のつもりです。 エンブリオの声は、完全に“突破”すると聞こえなくなるんですよね? 「ビートのディシプリン」から、フォルテッシモは自分のカーメンを探すだろうし、そうしたら目覚めかけているその力が完全なものになるのかな、と。 そうなったらエンブリオとの掛け合いも見れなくなるのかぁ、寂しいな、と思いつつ。 「エンブリオ 炎上」ではフォルテッシモはエンブリオの言葉を完全黙殺でしたが、「ビートのディシプリン」進むにつれ、結構普通に話してるし、会話してる時にエジプト十字架を弄ってるし、仲良くなってますよね。 だから実際はフォルテッシモはエンブリオと同調が切れたら(表には出さなくても)寂しく思うんじゃないかなー、と。個人的には寂しく思って欲しいので。 闇に取り残されるエンブリオが不憫です、よね。 |